「末期がんでも在宅で看取りできるの?」
「看取りまでどのくらい期間があるのか知りたい」

末期がん患者さんを自宅で看取りたいと思っていてもこのような不安を抱えていませんか。
末期がんを抱えていても、在宅での看取りは可能です。
看取るまでの期間に現れやすい症状やご家族ができるケアについて知っておくと、最期の時まで穏やかに過ごせるでしょう。

事例を通して具体的な看取りのケースも紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

末期がん患者の在宅看取りで知っておきたい医療体制と家族の心構え

自宅での看取りを支える医療サービスと、ご家族ができる準備について解説します。

①在宅医療サービスの内容

末期がん患者さんは「痛み」「吐き気」「倦怠感」などさまざまな苦痛の症状を抱えていることがあります。
在宅で看取りを考えるうえで大切なのは「苦痛の症状を緩和させること」です。
そこで、在宅医療サービスでは次のような医療やケアを提供します。

  • 訪問診療:薬剤の使用・調整による苦痛のコントロール
  • 訪問看護:苦痛症状の観察と和らげるためのケア

在宅医療サービスでは、24時間対応の連絡体制を整え、急な症状の変化にも対応。
医師による定期的な往診と看護師による週2-3回の訪問で、苦痛のない穏やかな療養生活をサポートします。

≫末期のがん患者さんの在宅緩和医療についてはこちら
「訪問診療が穏やかな時間を守る!末期の悪性腫瘍患者さんが自宅で受ける医療と緩和ケア」

②患者と家族の想い

末期がん患者さんの在宅での看取りには、ご家族のサポートが欠かせません。
そのため、患者さんだけでなくご家族の「看取りへの想い」は重要なものです。
なかには「自宅ではやっぱり負担が大きくて難しい」と悩むこともあるでしょう。
また、患者さんが「やっぱり最期は病院で過ごしたい」と入院を希望することもあります。

このように、在宅で看取りを決めたあとにも想いが変化するのは当然のことです。
在宅医療サービスは、患者さんやご家族の想いに寄り添い、希望を叶えられるようにサポートします。
些細なことでもご相談ください。

③在宅で看取るまでの期間

在宅で看取るまでの期間は、患者さんの病状によりさまざまです。

  • 退院したその日に最期を迎えた方
  • 看取りまで2週間ほどと言われていたが2ヶ月の間自宅で過ごされた方
  • 看取り目的で退院され、自宅に戻ると活気が出て1年ほど自宅で過ごされた方

自宅で過ごしているうちに活気が出て、医師から伝えられていた余命よりも長い時間過ごせることもあります。
看取りまでの時間が長くなるとご家族と一緒に過ごせる時間が増える反面、ご家族の疲労や負担も大きくなるので、その際には在宅医療サービスの導入や調整を検討をおすすめします。
相談しながら進めましょう。

在宅での末期がん患者の看取り事例

ここでは、家族が在宅で末期がん患者さんを看取られた実際の体験をご紹介します。

【患者さんの情報】

  • 90代女性・末期の胃がん
  • 70代の息子夫婦と同居
  • ほぼ寝たきりで、日常生活には全介助が必要

【在宅看取りを決めた経緯】

  • 意識状態の低下、食事量の低下があり、最期の時期が近づいていることを医師から告げられる
  • 同居の息子夫婦が「コロナ禍で入院したら面会ができないので、最期まで自宅で診る」と決断
  • 近所に住んでいる娘も泊りがけでサポート

【看取りまでの経過】

  • 訪問診療・訪問看護・訪問介護を利用
  • 痛みや倦怠感に対し、薬剤を使用し苦痛を緩和
  • 看取りまでに患者さんに現れる変化を丁寧にお伝え
  • 清拭や口腔ケアなどの清潔ケア・保湿剤の塗布やマッサージなど、ご家族とともにケアを実施

【看取りのとき】

  • 全身状態が低下してから約3週間後、ご家族に見守られるなかお看取り
  • ご家族より:
    「介護は思ったよりしんどかった。皆さんにサポートしてもらったから最期を看取ることができた。家で過ごせて良かったと思う。」

末期がん患者の看取りのときが近づいているサイン

看取りの時期が近づくと現れる変化を知っておくと、ご家族の不安も和らぎます。
これから紹介する変化は患者さん全員に必ず現れるとは限りませんが、80%ほどの方にみられるといわれています。
(参考:これからの過ごし方について(看取りのパンフレット)|緩和ケア.net(日本緩和ケア医療学会)

看取りの1週間前頃からみられる変化

看取りの1週間前頃から患者さんに現れる変化には、次のような症状があります。

  • 眠っている時間が多くなる
  • おしっこの量が少なく、濃くなる
  • 夢と現実をいったりきたりするような状態になる
  • 眠っているかのように見えて、手足が動いたり、うわごとのようなことを言ったりする

眠っている時間が少しずつ増えてきます。患者さんが起きている時間に、お話をしたり食べたいものを少しずつ摂ってもらったりしましょう
看取り前に現れる症状に対してご家族ができるケアを次の記事で詳しく紹介していますので、参考にしてみてください。
「【在宅で穏やかな日々を過ごすために】末期がん患者にできる家族のサポート」

1~2日から数時間前の変化

看取りの1~2日から数時間前には、次のような症状が現れることがあります。

  • 脈が弱くなる
  • 手足の先が冷たくなる
  • 呼吸のリズムが不規則になる
  • 声をかけても目を覚ますことが少なくなる

呼吸と同時に肩や顎が動くようになることもあり、そばにいるご家族からは苦しそうに見えることもあるかもしれません。
ただ、苦しいからではないため安心してください。
眠気があることで苦痛な症状が和らいでいることが多くあります。
もし、眉間にシワが寄った表情や苦しそうな声がみられるときには、医師や看護師に相談しましょう。

看取りの時期にご家族ができること

看取りまでの時間は末期がん患者さんとご家族にとってかけがえのない時間ですが、とはいえ患者さんのそばにずっといなければいけないという訳ではありません。
生活の空間をともにしているだけで、患者さんはご家族の存在を感じています。

介護による疲労を防ぐため、レスパイトケア(一時的な介護の休息)の利用や訪問介護による介護負担の軽減など、様々な支援サービスを活用することができます。
医療費の助成制度もありますので、ケアマネージャーに相談してみましょう。

もし、患者さんの呼吸が止まっている様子がみられたら、訪問診療医や訪問看護師に連絡してください。

まとめ

末期がん患者さんの在宅における看取りは、患者さんが住み慣れた自宅で最期のときを過ごせるかけがえのない時間です。
ただ、ご家族の負担や不安が大きいのも事実です。ときには在宅での看取りについて心が揺れることもあるでしょう。
在宅医療サービスは、末期がん患者さんが穏やかな最期を迎えられるように医療やケアを提供するとともに、ご家族によるケアをサポートします。

不安や心配なことは、些細なことでもご相談ください。


X紹介文

末期がん患者さんの在宅看取りのポイントは🤔?

◇在宅医療サービスの利用

◇患者さんとご家族の想い

◇看取りのときが近づいているサイン

◇ご家族ができること

看取りは心が揺れるものです。

末期がん患者さんが穏やかな最期を迎えられるように在宅医療サービスがサポートします☻

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