通院が難しくなってきたけれど、安心して自宅で医療を受けたいとお考えではありませんか?
そんな方におすすめなのが、訪問看護と訪問診療です。
訪問看護と訪問診療を上手に活用することで、住み慣れた自宅で充実した療養生活を送ることができます。
この記事では、訪問看護と訪問診療それぞれのサービス内容や違い、連携の重要性などについて解説します。
在宅療養をしている方や検討中の方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。
目次
訪問看護と訪問診療の違いを理解しよう
訪問看護と訪問診療は、どちらも自宅で医療を受けられるサービスですが、提供されるサービス内容には違いがあります。
訪問看護:看護師などが自宅を訪問し、療養生活をサポート
訪問看護は、病気や障害を抱えながら自宅で療養する方に、看護師などの医療専門職が訪問し、適切な医療と看護ケアを提供するサービスです。
対象
訪問看護は、自宅での療養生活を送る上で看護師のサポートが必要な方で、主治医が必要と認めれば利用できます。
サービス内容
訪問看護では、以下のようなサービスが受けられます。
- 健康状態のチェックや療養上のアドバイス
- 床ずれの予防や処置
- 服薬管理や点滴、注射などの医療処置
- リハビリテーションの実施
- 在宅看取り
- ご家族への介護指導や精神的サポート
費用
訪問看護の費用は、医療保険と介護保険のいずれかが適用されます。
例えば、週2回60分未満の訪問看護を利用する場合、医療保険・介護保険いずれも1割負担の方の自己負担額は約10,000円/月です(所得や年齢により変動あり)。
訪問診療:医師が自宅を定期的に訪問し、診療を実施
訪問診療は、病院へ通院することが困難な方に、医師が定期的に自宅を訪問して診療をおこなうサービスです。
対象
訪問診療は、通院が困難な程度の病状や障害がある人が対象です。具体的には、以下のような方が利用できます。
- 寝たきりや認知症などで通院が難しい
- がんの終末期で緩和ケアを受けたい
- 自宅での看取りを希望している
サービス内容
訪問診療では、医師が直接自宅に訪問し、以下のようなサービスを提供します。
- 診察や治療方針の決定
- 検査(採血・尿検査・心電図)
- 処方箋の発行
- 点滴・胃瘻・尿路カテーテルなどの医療的管理
- 褥瘡(床ずれ)の処置
- 患者や家族への病状説明とケアの指導
- 死亡診断書の作成(必要時)
費用
訪問診療の費用は、医療保険が適用されます。
目安として、月2回の訪問診療で1割負担の方なら約7,000円/月、3割負担の方なら20,000円/月程度です。
メリットとデメリット
訪問診療のメリットは、通院の負担がなく、自宅で安心して医療を受けられることです。
一方、デメリットとしては、緊急時の対応が病院ほど迅速ではないことや、自宅で受けられる医療が限られることが挙げられます。
訪問診療と往診の違い
訪問診療と往診は似ていますが、以下の点で異なります。
- 訪問診療:定期的かつ計画的に行われる
- 往診:緊急時や臨時の依頼に基づいて行われる
訪問診療は月1〜2回の頻度で定期的に行われるのに対し、往診は容態急変時などに臨時で行われます。
訪問看護と訪問診療の関係性
訪問看護と訪問診療は連携して在宅療養を支えるサービスで、どちらも、「病気や障害をもっていても住み慣れた自宅で自分らしく過ごしたい」というご希望に寄り添ったケアを行います。
併用できるが、セットではない
訪問看護と訪問診療は、並行して利用できます。つまり、訪問診療を受けている方でも、同時に訪問看護を利用することができるのです。
両サービスはセットではなく、それぞれ独立したサービスとして提供され、どちらか一方だけでも利用できます。
状態やニーズに応じて、両サービスを適切に組み合わせることが重要です。
訪問看護と訪問診療の連携の重要性
訪問看護と訪問診療は、独立したサービスではありますが、在宅療養を支えるうえで連携がとても重要です。
訪問看護師は、日々の療養生活の中で利用者の状態を細かく観察し、変化を早期に発見することができます。一方、訪問診療医は、医学的な判断を行い、訪問看護師に処置などを指示します。両者が密に連携することで、状態変化に迅速かつ適切に対応できるのです。
さらに両サービスの連携は、在宅療養の継続にもつながります。
例えば、訪問看護師が発見した問題を訪問診療医に報告し、早期の治療につなげることで、入院を防ぐことが可能です。
また、訪問看護師と訪問診療医が情報を共有することで、利用者やご家族に一貫した指導やケアを提供できます。
このように、訪問看護と訪問診療の連携は、在宅療養の安全と安心、そしてQOLの維持・向上につながります。
まとめ~サービスを利用して自宅で安心して医療を受けられる~
訪問看護と訪問診療は、通院が難しい方でも自宅で安心して医療を受けられるサービスです。それぞれの特徴やルールを理解した上で活用することが重要です。
また、訪問看護と訪問診療の連携は、状態変化に迅速かつ適切に対応し、一貫したケアを提供するために不可欠です。
訪問看護と訪問診療を上手に活用し、住み慣れた自宅で充実した療養生活を送ることができます。
在宅医療を検討している方は、主治医やケアマネージャーに相談し、自分に合ったサービスを選択しましょう。
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