
「脊髄損傷の家族にどんなサポートができるか知りたい」
「介護の負担を軽くする具体的な方法を知りたい」
「医療費の負担を抑える方法は?」
このように考えている脊髄損傷患者さんのご家族はいませんか?
脊髄損傷患者さんの自宅介護には、家族支援が欠かせません。家族支援には「医療者からご家族へのサポート」と「ご家族から患者さんへのサポート」が含まれています。
今回は、脊髄損傷患者さんのご家族への在宅医療サービスのサポートやご家族ができる患者さんへのサポートについてお伝えします。ぜひ最後まで読んで、自宅での介護の参考にしてみてください。
目次
脊髄損傷患者の自宅介護における家族支援制度
脊髄損傷患者さんの自宅介護では、家族による支援とともに医療者によるサポートが重要です。
脊髄損傷患者さんが利用できる在宅医療サービスと内容について詳しく解説します。
脊髄損傷患者の生活を支える在宅医療サービス
脊髄損傷患者さんとご家族をサポートする在宅医療サービスとその役割をまとめました。
在宅医療サービス | 役割 |
---|---|
訪問診療 | 体調管理 体調不良時の対応 治療や処置 |
訪問看護 | 体調管理 体調不良時の対応 日常生活サポート 家族への指導 |
訪問介護(ヘルパー) | 日常生活のサポート(身体介護・生活援助) |
訪問リハビリテーション | 身体機能や筋力の維持訓練 |
在宅医療サービスは、患者さんやご家族がより良い生活を送れるようサポートする役割を担っています。利用を検討するときには、まずはかかりつけの医師や医療機関の地域連携室に相談するとよいです。
脊髄損傷患者の健康管理と症状に対するケア
訪問診療や訪問看護では、日々の体調確認を行いつつ、体調不良時や緊急時の対応で患者さんとご家族をサポートします。
便秘や褥瘡に関する相談も多く、症状や障害の程度に合わせて治療やケアを提供します。日頃の困りごとや心配など、遠慮なく相談してください。
≫脊髄損傷患者さんの在宅での褥瘡予防についてくわしく解説した記事もぜひ参考にしてみてください。
脊髄損傷患者の介護への負担軽減
脊髄損傷を抱える方には、若い方から高齢の方まで、さまざまなライフステージの患者さんがいます。患者さんが若い年齢の場合では、ご家族も働いているケースが少なくありません。
そのようなケースでは、訪問看護や訪問介護を導入し、ご家族の介護負担の軽減を図ることもひとつの方法です。在宅医療サービスのスタッフで連携し、患者さんだけでなくご家族の負担もできるだけ最小限にできるようサポートします。
たとえば、ショートステイ(1週間程度の施設での一時的な介護)やレスパイト入院(介護者の休養のための短期入院)の利用です。患者さんやご家族のライフスタイルや希望に応じて提案や利用ができるため、気軽にご相談ください。
経済的な負担軽減への情報提供
脊髄損傷患者さんが訪問看護を利用する場合、医療保険が適用されます。医療保険の場合、患者さんの所得に合わせて1~3割の費用負担で利用でき、高額療養費制度を活用して経済面への負担を軽減することが可能です。制度の利用には、ご自身が加入している医療保険に高額療養費の支給申請書を提出する必要があります。
また、脊髄損傷の障害の程度にそっては身体障害者手帳を取得することができ、税金の軽減や公共料金の割引サービスなどを受けられます。申請はお住まいの市区町村の障害福祉担当の窓口にご相談ください。
脊髄損傷患者の自宅介護のポイント|家族ができること
自宅で過ごす脊髄損傷患者さんにとって、ご家族の存在は心強いものです。患者さんへのサポートとしてご家族ができることについて、そくわしくみていきましょう。
日常生活のサポート
脊髄損傷患者さんの自宅介護では、日常生活へのサポートが欠かせません。
食事、清潔、排泄、移動など、患者さんの病状によってさまざまなサポートが必要です。患者さんと一緒に生活しているご家族は、患者さんが「どんなことに困っているのか」「何が大変なのか」がわかってくるでしょう。サポートする際には、どのような介助方法がお互いに負担が少ないのか、工夫することが大切です。
在宅医療サービスでは、患者さんやご家族の困りごとやライフスタイルに合わせて介助方法を提案したり相談して一緒に考えたりします。お気軽にお声がけください。
社会的役割へのサポート
脊髄損傷患者さんの病状の程度によって仕事や趣味などの社会的な役割をサポートすることも大切です。外出の機会や家族以外の人との関わりは気分転換になり、精神面の安定にもつながります。たとえば、デイサービスや就労支援施設などの検討が可能です。
患者さんの想いや好きなこと、これまでの過ごし方などを在宅医療サービススタッフに教えてください。患者さんに適したサービスを一緒に考えていきましょう。
脊髄損傷患者の心の支え
脊髄損傷患者さんにとって、そばで寄り添ってくれるご家族は、今後の人生においても重要なものです。
ご本人は「どうして自分がこんな目に遭ったのか」「家族に介護してもらって申し訳ない」などと思っている方も少なくありません。思うように身体が動かないことに苛立ちを抱え、ご家族に想いをぶつけることもあるでしょう。
ご家族は患者さんをサポートしたいという想いがありながらも、ときには患者さんの怒りや悲しみを受け止めることに大きな負担を感じることもあります。そのような場合は、在宅医療サービスのスタッフにご相談ください。患者さんを支えるご家族をサポートするのも、在宅医療サービスの役割です。
まとめ
脊髄損傷患者さんの自宅介護では、ご家族の支援が不可欠です。患者さんにご家族ができることには、日常生活や社会生活へのサポートがあります。また、患者さんの心の支えとしてもご家族の存在は欠かせません。
ただし、自宅介護が続くと、ご家族の負担が大きくなることも事実です。そのため、在宅医療スタッフはご本人だけでなくご家族へのサポートも大切にしています。
脊髄損傷患者さんのサポートで不安やわからないことは、かかりつけ医やケアマネジャー、訪問看護に問い合わせてみてください。
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