在宅医療で受けられる主なサービスは以下の通りです。

訪問診療の対象となるのは、主に以下の方々です。

• 寝たきりの方
• 認知症で通院が難しい方
• 付き添いが必要だが、介護者が同行できない方
• 専門的治療が必要だが、自宅で過ごしたい方

通院が困難となる主な理由は以下のとおりです。

• 身体機能の低下（歩行困難、ベッド上での生活など）
• 認知機能の低下（認知症による外出困難など）
• 交通手段の制限（公共交通機関が使えない、自家用車がないなど）
• 介護者の負担（仕事や家事との両立が困難など）

在宅医療には以下のようなメリットがあります。

• 定期的な健康管理▽
  医師や看護師が定期的に訪問し、体調を管理します。
• 専門的なケアの提供▽
  自宅でも専門的な医療やリハビリを受けられます。
• 患者さんのQOL（生活の質）向上▽
  住み慣れた環境で過ごせることで、心身の負担が軽減されます。
• ご家族の負担軽減▽
  通院の付き添いが不要になり、ご家族の負担が軽くなります。

在宅医療と通院の併用が可能なケースを紹介します。

• 難病患者の専門的治療
  • 例：パーキンソン病患者さんが、月1回の神経内科専門外来と訪問診療を併用。専門的な検査や薬の調整は通院で行い、日常の体調管理は在宅で対応します。訪問診療医と専門医が連携することで、きめ細やかな治療が可能になります。
• がん患者の治療管理と生活支援
  • 例：乳がん患者さんが、通院で化学療法を受けながら、訪問看護を利用。抗がん剤治療は病院で行い、自宅での副作用対策や日常生活のサポートは訪問看護師が担当します。治療の継続性を保ちつつ、患者さんの生活の質を維持できます。
• 慢性疾患の管理と在宅リハビリ
  • 例：脳梗塞後遺症のある糖尿病患者さんが、定期的な検査と診察は通院で行い、在宅でのリハビリと血糖管理は訪問看護を利用。通院での専門的管理と、自宅での継続的なケアやリハビリテーションを組み合わせることで、病状の安定と機能回復を同時に目指します。

訪問診療を利用中でも、以下のような場合には在宅医が通院を勧めることがあります。

• 褥瘡や皮膚疾患の悪化時：専門的な処置や治療が必要な場合
• 専門的な検査が必要な場合：眼科検査、泌尿器科検査、婦人科検査など
• 高度な医療処置が必要となった場合：手術や特殊な治療が必要になったとき

在宅医療と通院を併用するメリット

併用時の注意点と対策

• 医師の指示のもと、看護師が定期的に訪問します。
• 日常的な健康管理や処置を実施し、患者さんの状態を継続的に観察します。
• 医師との連携により、迅速な対応が可能になります。

1. 在宅医からの紹介状を持参し、スムーズな受診につなげます。
2. 受診結果を在宅医と共有し、継続的なケアに活かします。