新型コロナウイルス感染症の感染拡大によって、在宅医療(訪問診療)を希望する患者さんが増えていると言います。
それはなぜでしょうか。新型コロナウイルス感染症が社会に与えた影響と在宅医療について詳しく解説します。

新型コロナウイルス感染症の感染拡大下における在宅医療

新型コロナウイルス感染症の感染拡大以降、在宅医療を受ける患者さんやご家族の意識にはどのような変化があったのでしょうか。
筑波大学の研究グループは、2021年に訪問診療を行っている医療機関の医師を対象に、新型コロナウイルス感染症の流行前と比較した
訪問診療利用の状況変化の実態や理由などをアンケート調査しました。

この報告によると新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、
新規に在宅医療(訪問診療)を希望する患者が増えた」と考える医師は71.0%、「自宅で最期を迎える患者が増えた」と考える医師は74.2%といずれも多数を占めました。
またその理由として「入院中の面会制限があるため、多くの患者、家族が在宅医療(訪問診療)を希望している」と回答した医師は93.5%に上りました。
現場の医師の実感として、新型コロナウイルス感染症が流行して以降、入院療養を避けて在宅医療を選択する患者さんが増えたのは間違いありません。

新型コロナウイルス感染症の感染拡大下における在宅医療

新型コロナウイルス感染症の感染拡大が入院療養に及ぼした影響

新型コロナウイルス感染症の感染拡大が入院療養に及ぼした影響

昔は入院していても面会時間内なら、ご家族は自由に患者さんに会うことができました。
ところが新型コロナウイルス感染症が流行して以降、面会を禁止する病院が増えました。

ひとたび新型コロナウイルス感染症が入院患者に発生すると、病棟内での感染拡大を抑えることは極めて困難なため、医療機関側も心を痛めながらお願いしているのが実情です。
治る見込みのある病気の患者さんなら、それでも入院するメリットが大きいです。
しかし、末期癌や慢性疾患の終末期、老衰の方の場合はそうとも言い切れません。
入院しても病気は良くなりませんし、入院した後にもさらに悪くなります。
「良くなったら退院しよう」と言っていると、亡くなるまで病院を出られません。
実際に意識がある状態で家族に会ったのは入院の時、次に会ったのは危篤か死亡した後だったというケースも稀ではありません。
入院することで多少は延命される可能性がありますが、その延命された時間さえ、患者さんは家族に会うことができず孤独な時間を過ごします。

代替手段としての在宅医療、在宅医療のメリット

在宅医療では入院療養と違い、介護や一部の医療処置を家族や訪問看護師、訪問ヘルパーが担うことになります。
ご家族の方の負担は大きいですが、患者さんは最期まで自宅でご家族と過ごすことができます。

病状や家庭の状況によっては在宅医療の導入が不可能な場合もありますが、検討すべき選択肢のひとつとなっています。
医療処置の種類によっては在宅医療に移行できないものがあるため、主治医の先生やソーシャルワーカーとよく相談しましょう。
食事が摂れない患者さんに点滴で延命をすることがあります。
在宅医療では、点滴を病院に入院中と同じようには続けられないことが多いです。
しかし、大切なのは生きていられる時間の長さなのか、それとも苦痛を和らげることなのか、残された時間の過ごし方なのか、正解のない問題だからこそ患者さんご本人の価値観やご家庭の事情に照らして方針を決めていく必要があります。
自宅での在宅医療を選んだ場合には、訪問診療医師や訪問看護が患者さんやご家族に寄り添いサポートします。
痛みの増悪や耐え難い苦痛がある場合にも対応してくれます。

代替手段としての在宅医療、在宅医療のメリット




いかがでしたでしょうか?
今回は「新型コロナウイルス感染症の感染拡大と在宅医療」について、ご説明させていただきました。お近くの在宅医療対応の医療機関はコチラから検索可能です。
https://zaitakuiryou.site/

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